在宅医療で増える転倒予防  自宅療養を安全に続けるために  | 福岡の在宅医療・訪問診療「クリニック・ホームドクターズ」総合内科・糖尿病内科・消化器内科

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在宅医療で増える転倒予防  自宅療養を安全に続けるために 

こんにちは。現在、福岡院、春日院、筑紫野院で福岡の広範囲に訪問診療を展開しています。

訪問診療車も5.6台、同日で福岡の中を動き続け、緊急時には近くにいる車両で迅速に臨時対応しております。24時間365日対応していますので、何かあればすぐに駆け付けるようにしております。その中で、転倒、打撲、骨折疑いの緊急連絡が非常に多いです。今回は転倒についてお話させていただきます。

在宅医療や訪問診療を受けながら自宅療養を続けている方では、転倒が大きなきっかけとなって体調を崩してしまうことがあります。高齢になると筋力やバランス感覚が低下しやすく、普段は問題なく歩けていても、ちょっとした段差やふらつきで転倒してしまうことがあります。

特に夜間のトイレ移動は注意が必要です。暗い部屋で急いで立ち上がった時にふらつきやすく、転倒につながるケースが少なくありません。また、脱水や食欲低下、薬の影響などによっても転びやすくなることがあります。当院では夜間不眠などの訴えあれば、希望で内服処方する時はできるだけ転倒のリスクの少ない薬、しかも少量から導入するように心がけています。最近は転倒リスクの少ない、ご高齢の方に使える睡眠薬も増えていますので、気になる方はご相談ください。

在宅医療では、転倒を単なる事故ではなく、体調変化のサインとして考えることがあります。最近歩く速度が遅くなった、立ち上がりに時間がかかるようになった、食事量が減っているなど、小さな変化を確認することが重要です。ご高齢の方の場合、立てなくなったや転倒のあとに高熱がでて、感染の初期症状であった場合や、慢性硬膜下血種、パーキンソン病であったこともあります。病状の悪化による転倒であることもあるので注意が必要です。

まず取り組みやすいのは、生活環境の見直しです。床に物を置かない、滑りやすいマットを減らす、夜間に足元を照らす照明を使うなど、小さな工夫でも転倒予防につながります。介護保険を利用し、手すりやポータブルトイレの設置も可能です。手すりを生活動線にうまく設置しましょう。わからないことがあれば聞いてください。

また、長時間ベッドで過ごす時間が増えると筋力低下が進みやすくなります。無理のない範囲で椅子に座る時間を増やしたり、室内を少し歩いたりすることも大切です。ベット上で行うリハビリも、今はユーチューブなどで指導を受けやすいと思いますので、ご家族で確認して指導してあげてもいいかもしれません。とにかく少しでも体を動かすことは大切です。

実際に、訪問診療を受けている患者さんでも、一度転倒したことをきっかけに活動量が減り、さらに筋力低下が進んでしまうケースがあります。しかし、早めに環境調整やリハビリを取り入れることで、再び安定して生活できるようになることもあります。介護保険をうまく利用して、訪問看護を導入すれば、訪問リハビリとして介入してくれるところは多いです。リハビリを積極的に行っていきましょう。

ご家族からは、「転ばないように動かさない方がいいのでは」と相談されることがあります。しかし、全く動かなくなると筋力低下が進み、かえって転倒しやすくなる場合があります。その方に合った活動量を維持することが大切です。

在宅医療や訪問診療では、病気だけでなく生活環境全体を確認しながら、自宅療養を安全に続けられるよう支援しています。転倒への不安がある場合には、早めに相談し環境を整えていくことが安心につながります。

訪問診療、在宅医療をご希望の患者様はいつでも当院へご相談ください。

お待ちしております。