こんにちは、ゴールデンウィークですね。交通渋滞も所々で見られており、訪問診療の時間も少し遅くなっている印象です。
みなさん、いろんなところにお出かけするもよし、ゆっくり休養されるのもよし、もしかしたら久しぶりにお爺ちゃん、お婆ちゃんの家や施設へ行くこともあるかもしれません。久しぶりに美味しい食べ物を持って、ぜひ会いに行かれてください。そのような際、在宅療養中の方で食事中にむせてしまうことに不安を感じる場面は少なくありません。むせは飲み込みの機能の低下によって起こることがあり、日常の中での工夫によって軽減できる場合があります。
まず大切なのは、姿勢を整えることです。食事の際には上半身をしっかり起こし、あごを軽く引いた姿勢をとることで、飲み込みやすくなります。ベッド上であってもクッションなどを使い、安定した姿勢をつくることが重要です。
次に、食べるペースにも気を配ります。一口の量を少なくし、ゆっくりとしたペースで食べることで、むせにくくなります。急いで食べると誤って気道に入りやすくなるため、落ち着いた環境で食事をすることが望ましいです。
食事の形態を工夫することも有効です。やわらかく調理したり、とろみをつけたりすることで、口の中でまとまりやすくなり、飲み込みがスムーズになります。水分についても、必要に応じてとろみをつけることで安全性が高まります。とろみ粉はドラッグストアなんかにも置いてありますのでぜひ気になるご家族がいらっしゃいましたら使用を検討してください。
食事中の環境も大切です。テレビを見ながらなど注意が分散する状況ではなく、食事に集中できる環境を整えることで、安全に食べることにつながります。食事を食べている際はつい話しかけたくなりますが、嚥下機能が低下されている方が食事を召し上がられている際はご注意ください。
もし誤嚥した場合は、しっかり咳をして、気管内の異物除去をしましょう。咳をよく我慢される方が多いですが、誤嚥した時はしっかり咳をすることが大切です。もし誤嚥の量が多い場合は、前傾姿勢+背部叩打(肩甲骨の間を軽く叩く)し、口の中に残っている食物があれば除去してください。声が出ない、呼吸できない 場合はすぐに救急車を呼びましょう。救急車が到着までの間、背部叩打+腹部突き上げ(ハイムリック法)を試してみてください。
誤嚥後に数日して発熱することもあります。発熱、痰の増加・湿性咳、呼吸苦、活気がないなどあれば誤嚥性肺炎になっているかもしれません。その場合、訪問診療に入っている場合は先生にすぐに相談し、抗生剤内服、場合によっては訪問看護師さんと連携して点滴などを検討してください。在宅酸素を開始することもあります。
在宅医療では、状態に応じて食事内容や方法の調整を行いながら、安全に食べることを支えています。日々の小さな工夫が、安心した食事につながります。
訪問診療でお困りなことがございましたら、いつでも当院までご相談ください。