高齢者にやさしい夏の室温管理術
こんにちは、クリニックホームドクターズです。
先月のブログでは「熱中症の予防と対応」についてお伝えしましたが、今月はその続編として、冷房が苦手な高齢者の方でも無理なく快適に夏を過ごす工夫についてお話ししたいと思います。🌞
最近の訪問先でも、患者様やご家族からこんなお声をよく耳にします。
「冷房は体が冷えるから、あまり使いたくないのよ…」
「エアコンの風が直接当たって、具合が悪くなるんです」
確かに、高齢の方にとって冷房は苦手な存在かもしれません。
しかしながら、「冷房を使わないこと」が命に関わる危険をはらんでいる場合もあります。
今回は、冷房が苦手な方でも快適に過ごせる夏の室温管理の工夫をご紹介します。
🧓なぜ高齢者は暑さに弱いのか?
高齢になると、以下のような身体的変化により「暑さ」を感じにくくなります。
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🔄 体温調節機能の低下
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💧 喉の渇きを感じにくい
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💊 持病や薬の影響で発汗が少ない
結果として、自覚がないまま脱水や熱中症を起こすリスクが高まります。
「暑い」と感じないからといって油断は禁物です。
💨冷房が苦手な理由とは?
高齢者の方が冷房を避けたがる理由もよく理解できます。
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❄️ 体が冷えすぎて関節が痛くなる
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💨 風が直接当たって不快
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😷 のどが乾燥して咳が出る
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🌬️ エアコンの音がうるさく感じる
これらを無理に我慢させてしまうと、かえってストレスや体調悪化につながることもあります。
🛠️快適に冷房を使う5つの工夫
冷房=悪ではありません。ちょっとした工夫で快適な室温管理は可能です。
1. 🌡️ 温度設定は「26〜28℃」を目安に
冷やしすぎず、体が冷えにくい範囲で設定しましょう。
2. 💧 湿度は「50〜60%」が快適ゾーン
除湿機能を使うと、同じ温度でも涼しく感じられます。
3. 🌬️ 風向きは「天井方向」に
直接風が当たると冷えを感じやすいため、ルーバー調整が重要です。
4. 🪑 カーディガンやひざ掛けを活用
エアコンを入れても体を冷やしすぎない工夫を。
5. 🔁 扇風機やサーキュレーターで空気を循環
空気のムラを減らし、自然な涼しさを保ちます。
👨👩👧👦ご家族や介護者のサポートがカギ
ご本人が「寒い」と感じて冷房を切ってしまうケースも多く見受けられます。
しかし、室温が上がると体に大きな負担がかかります。
🔎 特に以下のような場面では周囲の方の見守りが重要です:
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午睡中や夜間、本人が気づかないうちに気温が上昇
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「冷房が嫌」と言いつつ、汗が止まらない・顔が赤い
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のどが渇かないと言って水分をとらない
👂ご本人の声に耳を傾けつつ、冷房の使い方を一緒に工夫していくことが大切です。
☎️こんな時はすぐにご相談を
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ぐったりして元気がない
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顔が赤く汗をかいている
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食欲がない・水分が取れていない
このような症状は「熱中症」の初期サインかもしれません。
いつもと様子が違うと感じたら、無理をせず早めにご相談ください。
私たち訪問診療チームも、室温や水分補給のアドバイスなども含めてサポートさせていただきます。
🏥クリニックホームドクターズからのご案内
当院では、在宅で療養されている皆さまが安心して夏を乗り越えられるよう、24時間365日体制で医療支援を行っております。
体調の変化やご不安がある場合は、いつでもご相談ください。
患者様・ご家族とともに、安全・快適な生活をサポートいたします。
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