こんにちは、ホームドクターズです。もう桜が散りつつありますね。季節の変化は早いものです。入学式シーズンで、訪問診療していると学校周辺でご家族で写真撮影されていました。
在宅療養中の方で注意が必要なものの一つに褥瘡があります。いわゆる床ずれと呼ばれるもので、同じ姿勢が続くことで皮膚やその下の組織に負担がかかり、傷ができてしまう状態です。在宅医療に介入させていただく患者さんは、動きが不自由な方も多くいらっしゃるので褥瘡が発生しやすく、褥瘡の診察、治療は毎日のように行なっております。
褥瘡は一度できてしまうと治るまでに時間がかかるため、予防がとても重要になります。在宅医療では、日々の生活の中でどのように防ぐかが大きなポイントになります。臥床や車椅子に座っていても同じ姿勢のまま何時間も過ごすことが多いので、知らないうちに褥瘡発生することもあります。
まず大切なのは体位変換です。長時間同じ姿勢を続けないように、定期的に体の向きを変えることで圧迫を分散させます。無理のない範囲で、少しずつ姿勢を調整していくことが重要です。
次に、皮膚の状態を観察することも欠かせません。赤みや皮膚の変化に早く気づくことで、悪化を防ぐことができます。日々のケアの中で、さりげなく確認する習慣をつけることが大切です。褥瘡の好発部位は仙骨部など骨盤周囲、腰や肩など決まっているので、周辺を毎日確認し、少しでも変化があれば、悪化しないように除圧や軟膏塗布して皮膚の健康状態を保ちます。
また、寝具やクッションの工夫も効果的です。体にかかる圧を分散するためのマットレスやクッションを使用することで、負担を軽減することができます。エアマットに変えたり、介護用品の変更する際は、ケアマネージャーさんに連絡し協力していただいております。
私は褥瘡治療には、圧の分散が非常に重要と思っています。実際に寝ている姿、座っている姿勢を確認し、目視だけでなく実際にどこに圧がかかっているのか手を入れて感覚的に確認してみます。体重、圧がかかっていれば、姿勢や向ける角度まで細かく施設スタッフとやりとりしています。そうすることでこれまで治らないと言われていた褥瘡も少しづつ改善していった経験を何度もしています。
栄養状態も褥瘡予防に大きく関わります。バランスの良い食事を心がけることで、皮膚の状態を保ちやすくなります。当院では、採血でタンパクやアルブミン、微量元素などの数値を確認し、食事内容の見直しを行なってます。やっぱり傷を盛り上げ、治すためには、食べないとですね。
在宅医療では、医師や看護師だけでなく、ご家族や介護スタッフと協力しながら予防に取り組むことが重要です。日常の小さな工夫の積み重ねが、安心した生活につながります。
在宅医療でお困りな患者さんがいらっしゃいましたらいつでもご相談ください。